[編入試験体験記]九州大学の体験談
はじめに
九州大学・航空系は通っていた高専にもネット上にも情報が無く,自分自身も受験するまで未知数でした.また,そもそも僕は機械系の出身ではないので編入できるのかということもわからない中での編入試験でした.
大学受験において,九州大学工学部の中でも航空は最難関で人気のある学科です.一方,編入試験では倍率が高く,4科目あるので難関です.
ZENPEN@九州大学でお会いした九大航空の編入生の方が「機械系出身でも入ってから復習みたいな授業はまず無く,テスト前も相当がんばらなければいけない」と言われてました.
受験情報
- 受験学科:工学部 機械航空工学科 航空宇宙コース
- 受験地:九州大学伊都キャンパス
九大学研都市駅からバスで15分くらいです.建物がめっちゃきれいです.まだ建設中の所もありました.周辺は田舎ですが,学問に集中するにはいい環境だと思います.天神までは1時間くらいで行ける立地です.
- 受験会場:でっかい講義室
筆記試験は全学科共通,面接は各学科ごとに行われました.
- 受験者数:全体:90人くらい(例年60人くらい),航空:11人(例年4人くらい)
- 倍率:全体:3倍くらい,航空:6倍くらい
航空は志願者が少ない年には合格者2人,志願者が多い年には合格者4人という傾向がありましたが,今年は志願者が11人と多いにもかかわらず合格者が2人と少ない年でした.
- 合否 : 合格
試験の手応え
- 数学:7割
今年は,微分方程式・確率・フーリエ解析・線形代数の4問でした.確率はほぼノー勉で,当日の朝の車の中で公式を確認したくらいでしたが,確率の問題は運良く4問中3問正解できました.フーリエ解析は徹底研究だけしかやってなかったので,問題文の意味さえわかりませんでしたが,とりあえず解は出ました.あとの微分方程式は標準,線形代数は易でした.
- 物理:9.5割
全て高校物理でした.力学,電磁気学,熱力学の3問でした.なんかしっくりこないような問題もありましたが,たぶんとれてると思います.
- 化学:5割
問題数が多すぎた...
過去問演習では最低でも8割くらいはいってたけど,今年のは難易度が上がっていて,なおかつ時間制約が厳しかったです.高分子は予定通り捨てました.今年は英語と化学が難化してました.
面接
- 面接室の状況:航空宇宙工学科の先生方が全員集合!11人くらい.
- 面接時間:10~15分
- 口頭試問:なし.基本的に航空宇宙は幅広い学科から学生をとりたいためか,口頭試問はないです.
- 聞かれたこと:
- 受験番号と名前
- 自己紹介
- 志望動機
- 卒研の内容
- 得意な科目とその科目の試験のできは?
- TOEICの点数
- 電子制御工学科では,機械系の科目はどのくらいやる?
⇒「製図は低学年のときに,力学は解析力学の手前までやりました.編入勉強後に,四力を独学で勉強します!」(転科する場合は,追いつくためにどうするかについて意思表示をすると良いと思います) - 数学できた?
- 他大学との併願状況
- 面接室の雰囲気:僕が話してるとき,先生方は基本的にしかめっ面だったので,手応えなし.面接中,寝てる教授がいたような.....
試験日程
8/9 (試験1日目)
家から車で九州大学へ向かいました.やっぱり,伊都キャンパスは何度行っても,そのデカさに圧倒されます.広くてきれいないいキャンパスでした.試験では英語と化学でやらかしてしまったのですが,ここで失敗したおかげでその後の東工大・東北大の試験では大きなミスもなく終えることができました.編入試験対策サイトや先輩方が言われていた通り,本命の大学を受験する前の練習は必要だと感じました.
8/10 (試験2日目)
2日目は面接だけでした.このとき初めて今年の受験者数を知り,例年に比べかなりいたことに驚きました.控え室では受験者と話をしました.明石高専生が2人いたり,東北大学を併願勢が数名いたりして,これが受験かぁ..と実感しました.出身学科を問わず航空宇宙好きが集まっている印象でした.面接後はキャンパス内を散策し,学食で昼食をとって帰りました.合否が出るのが9月になってからだったので,試験のできは忘れて,失敗を繰り返さないように切り替えました.
おわりに
正直,運に助けられた部分が大きかったです.対策にはもう少し時間をかけるべきでした.
九大受験者は4教科あって,なおかつ数学の範囲が広く,合格者数が変動しがちですが,日本の大学で数少ない航空系の編入が可能なので,がんばってください.