TKeN's Blog - 大学編入記ブログ

おもに高専からの大学編入体験記を書いていきます.

[編入試験体験記]東京工業大学の体験談

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はじめに

 東京工業大学は一般人からの知名度こそ低いですが,研究や教育,留学制度,学習環境などが充実しており,本当にいい大学です.

一方,高専生からの知名度は高く,人気です.僕も低学年の頃から東工大は憧れでした.

東工大は人気がある反面,化学(大学の内容も含む)があるので化学をほとんどやっていない非化学系には敬遠されがちです.対策が難しいと思いますが,そういうときには友人を頼りましょう.僕自身も友人のあとを追って勉強していった結果合格した感じです(ちなみにその友人も合格しました).

 

受験情報

  • 受験学科:工学部 制御システム工学科
  • 受験地:大岡山キャンパス
    大岡山駅から徒歩90秒です!
  • 宿泊先:東横INN品川旗の台駅南口 
    東工大まで電車で9分です.東工大受験者が結構泊まってました.ただ,周辺がそこまで栄えてないので,メシには困りました.なので,目黒あたりが便利で近くて都会でベストだと思います.
  • 受験会場:でっかい講義室 
    正門からは結構離れてて,徒歩で5分くらいかかりました.
  • 受験者数:100人くらい
  • 倍率:3倍 
    寝てたヤツ(記念受験生)が割といたから,実質2.5倍なのかも30/100くらいが合格です.学科によらず,試験の点数が上から30人をとっていると思われます.
  • 合否:合格

 

試験の手応え

  • 数学:10割
    数学は難しい年と簡単な年が交互に入れ替わる傾向にあり,去年は簡単だったので今年は難しくなるだろうと思い,びびっていましたが,結構簡単で去年と同じくらいの難易度でした.合格者は9割-満点くらいとれてると思います.
  • 物理:4割
    史上最高難度でした.力学は難・電磁気学は鬼難・熱力学は易(公式の導出など)でした.電磁気学は初めて見るモデルだったので,見た瞬間から冷静さを欠いてしまい,力学も空欄ばかりでボロボロといった感じです.熱力学に関しては,独学だったので式の導出は注意深くやっていたこともあり,完答できました.物理でとる予定でショックでしたが,「みんなできてないだろう」と自分に言い聞かせてなんとか持ち直しました.
  • 化学:6割
    今年は大きく傾向が変わった年でした.去年までは主に大学化学から出題されていたのに対し,今年は大学化学と高校化学が半分ずつ(大学化学3問,高校化学3問)出題されました.東北大対策で無機をしっかりやっていたこともあって,無機(大問1コ分)は完答できました.来年からの受験生は,高校化学→大学化学の順で両方ともしっかりやらなくちゃいけないので,負担大です.
  • 英語:7割
    最近の東工大英語の中では,難易度普通でした.H26のような超超長文みたいな無茶な感じではなく,がんばれば時間内に終わる問題でした.過去問やった中では一番手ごたえが良かった気がしました.

 

面接

  • 面接室の状況:制御システム工学科の先生方が全員集合! 
  • 面接時間:10-15分
  • 口頭試問:なし
  • 聞かれたこと:
  1. 受験番号・名前
  2. 志望動機
  3. やりたい研究は?
  4. 将来像は?
    ⇒将来は研究者もしくは開発者になりたい.大学で働くか,企業で働くかは,自分にあったほうを選びたいです.あと,博士までいきます.(博士までいく意思を伝えたら,めっちゃ喜ばれました.絶対言ったほうがいいです.)
  5. 英語の試験どうだった?
  6. TOEICの点数は?
  7. 研究室訪問はオープンキャンパス的なやつ?
  8. なぜ,制御をやりたいと思ったか?
  9. 部活動とその業績は?
    ⇒ボート(漕艇)をやってました.インターハイと国体に出ました.
  10. 化学は習った範囲から出た?
  11. 化学は勉強した?

 

受験日程

8/16 (2日前)

台風が翌日に直撃して飛行機が飛ばないかもしれないとのことだったので,1日早めて出発しました.しかし,これが正解でした.ホテルに着いたときはクタクタだったので,翌日が試験ではなく休養&下見にできたのは結構大きかったです.

8/17 (前日)

昼頃に東工大に下見に行きました.その後は大岡山でラーメンを食べて,大学内のカフェで化学の最終確認をやりました.改めて受験票を確認してみると,受験番号が素数だったので受かった気でいました.

8/18 (試験1日目)

同じ高専東工大を受ける友人と合流し,受験会場へと向かいました.試験会場となりのセブンイレブンは閉まってたので,大岡山駅のコンビニで昼食は買っといた方がいいです.会場は思ったより留学生が多い印象でした.試験が始まるまでの時間や試験の合間は,参考書をやるというよりかはリラックスしていました.なんかよくわからないけど,東工大だけ他の大学と雰囲気違ったような気がします.

8/19 (試験2日目)

面接後は友人と一緒に東工大の講堂や図書館(チーズケーキ)を写真に収め,ホテルへと帰りました.夜は息抜きに渋谷に遊びに行きました.

8/20 (移動日)

この日は移動日でした.乃木神社で合格祈願をした後に東北大学(仙台)へ向かいました.東京駅から仙台駅までは新幹線で移動しました.着いてすぐ"ずんだシェイク"を飲みました.超オススメです.

 

※「点数開示」を追加しました.2017-06-26更新.

点数開示

先日,H29年度東京工業大学編入試験の結果開示をしました.

開示結果

  • 数学:77
  • 英語:65
  • 物理:85
  • 化学:49

合計:276

 

手応えとの差(だいたい)

  • 数学:-25
  • 英語:-10
  • 物理:+45
  • 化学:-10

 

 

分析と点数開示を踏まえた戦略

  • 数学:採点基準は厳しめだと思います.場合分け1つミスって23点減点と推測.問題が簡単な分,採点基準が厳しめです.解答時間はそこそこあるので,限界まで見直しすることが大事だと思います.
  • 英語:採点基準は少し厳しめだと思います.英語が一番しっくりくる採点結果でした.他の編入生の開示結果を見た感じだと,英語が一番差が開いてる科目でした.僕は,高専の英語の先生に過去問の採点をお願いして,和文英訳や英文和訳の答案の書き方を学んだのが得点に結びついたのではないかと考えています.解答と照らし合わせるだけでなく,先生に答案を見てもらって指導してもらうのがいいと思います.
  • 物理:今年は例年にないくらい難しい年だったので,採点基準が調節されていると思います.150点満点で採点してるのではと思うくらいです,予想点数より高い結果となりました.僕自身,熱力学(第3問)を除いて完答できた問題が少なかったのですが,ちゃんと途中式や道筋はちゃんと見てもらえてると思うので,丁寧な解答を心がけるべきです.
  • 化学:採点基準は厳しめだと思います.過去問を解いただけで安心してはいけないと感じました.

 

僕が見させてもらった中での合格ラインはだいたい6割(240/400点)くらいでした.